WiMAXにはハイスピードモードやハイスピードプラスエリアモードといった複数の通信モードが用意されています。
これらのモードは特徴に応じて使い分けることで、より快適な通信環境を提供してくれますが、モードの名前だけではどのような違いがあるのか正直わからないのではないでしょうか?
今回はWiMAXの通信モードについて、どう使い分ければいいのか、各モードの特徴やメリット、デメリットについて説明していきます。
特に無制限のプランで契約している人や契約を考えている人は各モードの特徴についてきちんと抑えておくことを強くおすすめします。
通信モードは全部で3つ
現時点(2019年2月)でWiMAXで使える通信モードは全部で3つです。主な違いは使用する回線の種類、また通信速度の制限の有無なども異なります。以下にモードの違いを簡単にまとめてみました。
通信モード | 概要 |
---|---|
ノーリミットモード | 旧来のWiMAX回線を使用するモード。名称通りどれだけ使っても通信速度に制限が掛からない点が特徴です。最大通信速度は13.3Mbps。 |
ハイスピードモード | WiMAX2+回線を使用するモード。旧来のWiMAX回線にも対応しておりWiMAX2+に未対応の一部エリアや端末ではそちらが使用されます。最大通信速度は440Mbps。
月間の通信容量が上限を超えた場合は通信速度に制限が掛かります。また無制限のプランであっても直近3日のパケット容量が10GBを超えると一時的に制限が掛かる仕様となっています。 |
ハイスピードプラスエリアモード | WiMAX2+に加えてau 4G LTEの回線を併用するモード2つの回線を併用することでより高速な通信が可能です。またハイスピードモードと比べて通信可能なエリアが広いこともメリット。使用できるのは月間7GBまで、それ以降は通信速度に制限が掛かります。 |
現状で使えるモードは2つのみ
WiMAXには3つの通信モードがありますが、これからWiMAXをはじめるという人は、「ハイスピードモード」と「ハイスピードプラスエリアモード」の2つの特徴を抑えておけば問題ありません。
- ハイスピードモード
- ハイスピードプラスエリアモード
というのもノーリミットモードは旧来のWiMAX回線を使用するため2020年には廃止予定となっているからです。基本的に現行機種で使えるのはハイスピードモードとハイスピードプラスエリアモードの2つのみとなります。
ハイスピードモードの特徴
ハイスピードモードはWiMAXではいわゆる標準モードになります。旧来のWiMAXとWiMAX2+の2つの回線に対応しており、エリアに応じてどちらかの回線が使われます。
ただ現在では多くのエリアでWiMAXからWiMAX2+への置き換えが進んでいるため、ハイスピードモード=WiMAX2+と捉えてもらっても構いません。WiMAX2+の回線を使用した場合、最大で440Mbpsの高速通信が可能になります。
速度制限については契約プランによって変わってきます。月間の通信量に上限があるプランでは月の上限を超えた場合、以降の通信が128kbpsに制限されます。無制限のプランでは直近3日通信量が10GBを超えた場合のみ一時的に速度制限が掛かります。
ただし、こちらの場合は翌日の18時から翌々日の2時までと時間帯が限定されていて、速度も約1Mbpsと制限自体は緩めです。
なお1Mbpsという速度はSD動画のストリーミングは可能、HD動画のストリーミングは厳しいといった程度になります。普通にインターネットやメールをするには十分な速度と言えるでしょう。また上記の時間帯以外では無制限に利用することができます。
ハイスピードプラスエリアモードの特徴
ハイスピードプラスエリアモードは通信モードとしてはオプションになります。WiMAX2+に加えてau 4G LTEを併用することで最大1.2Gbpsの高速通信が可能になるというモードです。プランに関係なく使用できるのは月間で7GBまでで、以降は128kbpsに速度制限が掛かります。
1.2Gbpsという速度はあくまでも理論値なのでハイスピードプラスエリアモードにしたからといって劇的に速度が上がることはありません。実際には速度の向上よりも建物内や地下などWiMAX2+の電波が通りにくい場所でも使用可能になることが主なメリットとなります。
有料オプションですが別途契約する必要はなくWiMAXルーターの設定を変えることでユーザー側で簡単に切り替えることができます。変更時には追加料金が発生する場合があると確認のメッセージが表示されるので間違えて選択してしまうリスクは低いでしょう。
またプランによってはオプション込みのものもあり、その場合は追加料金は発生しません。
注意が必要なのが7GBの制限がWiMAX2+とau 4G LTEで共有されているという点です。要はハイスピードプラスエリアモードで制限が掛かってしまうとハイスピードモードに戻しても制限が継続されてしまうのです。この仕様はプランに関わらず同一なので月間の通信量が無制限のプランであっても上限のあるプラン同様に速度に制限が掛かってしまいます。
通信をどう使い分けるべき?
先に触れたとおりハイスピードプラスエリアモードは有料かつ超過した場合の制限が厳しいので、ハイスピードモードではWiMAXの電波が届かず、つながらない、極端に速度が遅い場合にのみハイスピードプラスエリアモードを利用するのがおすすめです。
またその場合でも多くの通信が発生する以下のような用途はなるべく避けるようにするほうが良いでしょう。
- 動画を見る(YouTube、Netflix、Huluなど)
- サイズの大きいアプリのダウンロード
- ゲームなど通信が多いアプリの利用
ただ7GBという容量はHD画質の動画や大容量のファイルをやり取りするなどしなければ意外と使い切ることはありません。通信可能なエリアが広がることは大きなメリットなのでインターネットやメール、LINEなどのSNSを使うといった用途であれば十分活用できます。
またルーター側で現在の通信量を随時確認できるので計画的に使えば、ある程度は大きめの通信が発生する用途にも対応できます。
なお月間の通信量に上限があるプランで契約している場合はもともと7GBまでしか利用できないので、オプション料が許容できるのであればハイスピードプラスエリアモードをメインに利用しても良いかもしれません。
まとめ
WiMAXの通信モードには「標準のハイスピードモード」と「オプションのハイスピードプラスエリアモード」の2つがあります。
ハイスピードモードはプランにもよりますが、ほぼ無制限に高速回線が使えるのがメリットとなります。
ハイスピードプラスエリアモードは制限は厳しいものの、WiMAXがつながりにくい環境であっても即座に快適に通信できるように変更できるのがメリットです。
ただしデメリットも大きいので利用する際にはオプション料金がいくら掛かるのか、また残りどれだけ通信できるかは常に確認しておくようにしましょう。
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